腰痛と発熱が一緒に起こる場合
腰痛と発熱が一緒に起こる場合には、腰だけでなく、全身的な内科的疾患を疑うということが必要となります。
腰痛は内臓疾患が原因となる場合以外では、骨格のゆがみやズレ、そして筋肉の損傷や障害というのがおもな原因となります。
基本的に発熱や悪寒といった症状を同時に引き起こすということは、ほとんどありません。
そのため発熱を一緒に伴うという場合には、何らかの内科的疾患を患っているということを疑うことが必要となります。
発熱の原因としてはおもに、細菌感染性による、消化器官の炎症などが考えられています。
腰痛と発熱が一緒起こる際に考えられる具体的な疾患としては、転移性骨腫瘍や化膿性脊椎炎、脊椎カリエス、腎盂腎炎、急性腹膜炎、急性虫垂炎などがあげられます。
とくにガンの既往がある人は、転移性骨腫瘍が疑われます。
転移性骨腫瘍とは、甲状腺や乳腺、前立腺などといった体の別の部位にできた腫瘍が、骨に転移した状態のことを言います。
腰の痛みと発熱が一緒に起こりやすく、じっとしていても痛みがあったり、体重が減少するなどといった症状が見られることもあります。
化膿性脊椎炎は、脊椎の細菌感染によって起こる疾患となります。
おもに中高年や、免疫機能の低下した人などに起きやすくなっています。
慢性の場合では症状は軽めですが、急性の場合では、高熱や腰背部に激しい痛みを伴います。
そして脊椎カリエスは、免疫力の低下した人や高齢者によく見られる、結核菌による疾患となります。
腰背部痛や微熱のほか、倦怠感や疲れやすいといった症状があります。