筋肉の緩和
緊張した筋肉をゆるめていくには、血行をよくする必要があります。
固まって血行が悪くなり、疲労物質が溜まってしまった筋肉を温める、マッサージする、ストレッチすることでほぐしていきます。
痛みをとることが先決ですが、痛みがなくなってくると緊張が解けてきます。
緊張が解けると、血流が流れやすくなるのです。
筋肉内部の細い血管の血流がよくなってくると、固くなった筋肉内の疲労物質を運び去ってくれます。と同時に送り込まれた栄養素で新しい組織が作られていき、若い柔らかい筋肉を維持していけるようになります。
動きたいときにさっと緊張し、さっと弛緩する、弾力性のある筋肉でいたいものです。
筋肉の修復
事故で大きな衝撃が加わったり、スポーツや仕事の際にムリな姿勢で筋肉に力を入れたり、疲労がたまって張り詰めた筋肉が限界を超えてしまったとき、筋肉は損傷します。
筋肉が損傷している場合は、手でつなぐわけにはいきませんので、からだが治癒力を働かせて修復していくのを待たなければなりません。
治癒を進めるためにいちばんいいのは安静にしていることです。
安静にしていれば、からだは損傷している部分を自分で見つけ出して、そこに血液を集中させます。
筋肉を修復させるには栄養補給も大切です。
たんぱく質をとることで筋肉の自己修復機能が発揮されます。
睡眠中がもっとも修復作用が大きくなるといわれています。
安静が大事なのですね。
スポーツをしていると、休んでいる間にライバルに抜かれてしまうことを恐がって休めない場合があります。
その結果、生涯治らないところまでからだを痛めてしまうことになると、とても悲しいですね。
原因をさぐる
腰痛は治りにくい、といわれています。
さまざまな治療で血行をよくし、安静にして腰痛がおさまっても、しばらくすると再発する方が非常に多いものです。
筋肉の過緊張や損傷を治しても、それを引き起こした要因を治していない場合、再発の可能性は高くなります。
仕事を掛け持ちして走り回り、睡眠時間が毎日2,3時間で過労から腰痛になっている。
長時間パソコンに向き合って、猫背のまま仕事を続け、運動などしない。
足を組んだまま、長時間おなじ姿勢でテレビを見る。
そういった生活習慣を続けていれば、また腰痛は再発するでしょう。
腰痛は生活習慣や価値観から来ている場合がある、ということです。
どんなに優秀な整形外科医でも整体士でも、生活習慣や価値観までは治せません。
それができるのは本人だけなのです。
あせらずじっくり治して、疲労に負けないからだを作りましょう。