内臓からの腰痛
内臓のさまざまな病気から腰痛が発生することがわかっています。
尿管結石
腎臓で作られた排泄物、つまり尿は膀胱を経由し、尿道を通って排出されていきます。
その経路の中に、結石と呼ばれる結晶のかたまりができることがあります。
カルシウム、アンモニウム、尿酸などが結晶になるのです。
これが、
「尿管結石」
と呼ばれる病気です。
とにかく痛い。脂汗がでるほど痛い!
経験者はみな、そのように語ります。
尿が作られる腎臓は両方のわき腹にあり、膀胱は股にあります。
それをつなぐのが尿管。
とても腰に近いために、尿管の痛みを最初は腰痛と思うケースがあるのです。
腎臓病
細菌が尿道から入り込んで、膀胱、そして腎盂まで到達して炎症を引き起こす感染症があります。
「急性腎盂腎炎」
といいます。
炎症が起きると、わき腹にある腎臓が腫れ上がるので腰が痛くなったと勘違いしてしまうことがあります。
ほかにも、糸球体腎炎といった腎臓病があります。
腎臓が悪い場合、血尿や発熱、尿中の白血球増加といった症状も起きてきやすいので、腰痛と共にそのような症状があるかどうかを注意したいものです。
子宮の病気
からだの中にできるデキモノ、腫瘍には、筋腫と肉腫があります。
筋腫は良性であって、筋肉から発生して膨らんでいきます。
からだの中でも子宮がいちばん筋腫のできやすい部分です。
「子宮筋腫」
と呼んでいます。
子宮筋腫になり、筋腫が大きくなっていくと、周辺を圧迫し始めます。
骨盤神経が圧迫されると、腰痛という症状となって現れてくるのです。
あるいは、尿道や膀胱を圧迫すると排尿に問題が出てきますし、直腸を圧迫すれば便秘になったりもします。
女性が子どもを宿す準備として、子宮の内側に厚い粘膜を作り出します。
妊娠しない場合は4週間後にその粘膜ははがれ落ちて、月経として排出されていきます。
その粘膜が、子宮の内側ではないところ、卵巣や卵管、直腸などにできてしまう病気があります。
「子宮内膜症」
といいます。
子宮内膜症になると、腰の仙骨の近くに集まっている神経を圧迫するために、腰痛という症状がでてきます。
胆石
肝臓で作り出される胆汁が固まったものを、
「胆石」
といいます。
これが胆嚢や胆管にたまると痛みを発生させ、腰痛となって出てくることもあるようです。
高カロリーの食事をしているとこの病気にかかりやすいようです。
コレステロールが固まって胆石となるのですね。