腰痛と日々の暮らし
意外と知られていない?花粉症、膝痛、お酒、雪と腰痛の関係を見てみましょう。
花粉症と腰痛
春になると天気予報でかならず語られるのが、花粉症。
前年の夏の気温が高いとスギその他の樹木がよく育ち、翌春に大量の花粉を飛ばします。
もともと花粉は、木の子孫を増やすためのもので悪いものではないはずなのですが、人間の粘膜に悪さをして、くしゃみや鼻水といった症状を引き起こすのです。
もともと疲労が溜まっていた筋肉や、状態が悪くなっていた関節が、くしゃみによって突然悪化して腰痛を引き起こす原因となります。
花粉症が腰痛を引き起こすのは、そういう仕組みといえるのです。
膝痛と腰痛
膝痛と腰痛のあいだにも、切っても切れない関係があるようです。
腰の痛みが膝の痛みを併発する場合、右の腰痛が左の膝痛へ、左の腰痛が右の膝痛へと、クロスして移ることが多いようです。
おそらく腰痛をかばって歩くうちに、反対の膝を痛めてしまうのでしょう。
また、坐骨神経痛から膝痛へと発展するケースもあるようです。
坐骨神経は、骨盤からアキレス腱まで膝の後ろを通っています。
腰に発した痛みやしびれが伝わると、膝裏にも影響があるのです。
お酒と腰痛
お酒の飲みすぎが腰痛につながる。
なんだか、「風が吹いたら桶屋がもうかる」みたいな話ですが、実は関連が指摘されています。
わたしたちが食べ物を食べると、すい臓で作られた膵液(消化酵素)がたんぱく質や脂肪、炭水化物などを分解して、栄養素を取り出します。
食事をすることでエネルギー補給ができるのはそのためなのです。
ところが、お酒を飲みすぎてしまうと膵液が出てくる膵管が炎症を起こして、腫れてしまいます。
すると、膵液が詰まって出て行かずに溜まってしまい、すい臓みずからを溶かしていってしまうのです。
そうやって発症した急性膵炎や慢性膵炎のために、腰痛が起こるというわけです。
雪と腰痛
新潟、山形、秋田といった雪国であれば、雪と腰痛が切っても切れない腐れ縁であることは、体験から思い知っていることと思います。
大雪、ドカ雪ともなれば、いっきに屋根の上に1m、2mと雪が積もります。
当然、家の耐久性には限界があるわけで、つぶれてしまう前に雪下ろしをしなければなりません。
毎日、屋根に上って雪下ろし。
駐車場も雪寄せ。
玄関やオイルタンクも雪寄せ。
となれば、腰が悲鳴を上げるのです。
北海道の雪はパウダースノーですから、モミガラをすくい上げるような感じですが、秋田や山形ともなれば砂浜の砂をすくっているような重さがあり、新潟、富山ともなれば泥を掘り返しているような重労働です。
雪と洋酒、ならおとなの味わいといった趣がありますが、雪と腰痛はシビアな現実ですね。
腰はからだの要、といわれるように、わたしたちの暮らしのさまざまな側面と切っても切れない深い関係があるのです。